美容師にはトレーニングがつきものである。うちのサロンでも先輩になれば必ず指導をする。接客マナーからはじまり シャンプーとだんだん高度になっていく。指導をする側にも能力が求められる。指導の方法や両者の関係。これが、なかなか難しい。頭を悩ます事も多いし、時間を使うわけだからどちらかが適当な気持ちではいい結果につながらない。
その昔、美容の世界には“徒弟制度”があった。寝食を共にして先生、親方から学ぶ仕組みだ。今は“教育”。社員の面接では必ず聞かれる。「教育カリキュラムは?」「何年で一人前になれますか?」「僕は美容師になれますか?」 正直分からない。 教育は「教え」「育てる」と書く。徒弟制度は「育てる」これだけ。一緒に暮らし肌で感じなければなりません。自然に育てるということ。自分で感じて考えてやってみる。これを何度も繰り返し、手に記憶させていく。頭で考えたことをやってみて手に移す。どうも教育というと、しっくりこない。 「育てる」難しいテーマです。 星野道夫さんがよく引用していたカリール・ギブランの詩がある。 あなたの子供は、あなたの子供ではない。 彼らは、人生そのものの息子であり、娘である。 彼らはあなたを通じてくるが、あなたからくるものではない。 彼らはあなたとともにいるが、あなたに屈しない。 あなたは彼らに愛情を与えてもいいが、あなたの考えを与えてはいけない。 何となれば、彼らは彼ら自身の考えを持っているからだ。 あなたは彼らのからだを家に入れてもいいが、彼らの心をあなたの家に入れてはいけない。 何故なら、彼らの心はあなたが訪ねてみることはできない。 夢の中で訪ねてみることもできないあしたの家にすんでいるからだ。 あなたは彼らのようになろうとしてもいいが、彼らはあなたのようにしようとしてはいけない。 何故なら、人生はあともどりもしなければ、昨日とともにためらいもしないからだ。 育てることは大変なことではあるが また、それが楽しくもある。 そして、そこに自分の成長もあるのだと思う。
by undergroundhair
| 2010-01-13 00:39
| HUMAN
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Underground
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